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予防歯科のメリット・デメリット。通院の頻度と費用を解説

予防歯科のメリット・デメリット。通院の頻度と費用を解説

予防歯科は、歯科医院での定期ケアを行い、虫歯や歯周病を未然に防ぐという考え方です。一般的な歯科医療のスタイルとして定着していますが、日本では「予防目的で歯科医院に定期通院する」習慣が十分に浸透しているとはいえません。


本記事では、予防歯科の重要性とメリット・デメリットを詳しく解説します。理想的な通院頻度や費用の目安もまとめているので、予防歯科に関心がある方はぜひ参考にしてください。

予防歯科とは?


予防歯科とは、虫歯や歯周病などの口腔トラブルが起きないよう定期的に通院する歯科医療の考え方です。虫歯や歯の痛みが出てから治療を行うのではなく、定期的な管理によって異常を早期に発見し、リスクをコントロールすることを目的としています。


従来の歯科医療では、痛くなったら歯科医院にかかる「治療前提」の考え方が主流でした。しかし、これでは治療を重ねるほど歯は削られ、将来的に歯を失うリスクが高まります。


これに対して、予防歯科は歯を削る処置を最小限に抑え、将来的により多くの歯を残すことを重視しています。


予防歯科の文化が根付いている欧米諸国では、世界的に見ても口腔ヘルスケアが進んでいます。欧米では医療費が高額になりやすいこともあり、予防意識が自然と高まっていった背景があるのです。


日本はどうかというと、定期的に歯科医院を受診する人の割合はまだ高いとはいえず、高齢期の平均残存歯数も多くありません。80〜84歳の歯の残存数は平均すると約15.6本で、健康な歯を保ち続けることの難しさがうかがえます。


こうした背景からも、予防歯科は今後ますます重要性が高まる歯科医療だといえるでしょう。


参考:厚生労働省「令和4年 歯科疾患実態調査結果の概要」


予防歯科でできること

予防歯科では、虫歯や歯周病を未然に防ぐために、以下のような管理や処置を行います。


口腔内の検査:歯や歯ぐきの状態、噛み合わせ、詰め物・被せ物の状態などを総合的にチェックする。初期虫歯や歯周病は自覚症状がほとんどないため、定期的な検査による早期発見を目的とする。

スケーリング(歯石除去):歯に付着した歯石を専用の器具で除去する。

PMTC:歯科医師や歯科衛生士による歯のクリーニング。専用機器を用いて行うため、セルフケアでは落としきれないバイオフィルム(細菌の膜)を除去できる。

ブラッシング指導:磨き残しが起こりやすい部位や、個人の歯並びに合った歯磨き方法を指導する。日常のセルフケアの質を高めることが目的。

フッ素塗布:歯の再石灰化を促し、歯質を強くする効果が期待できる。


予防歯科はお口の中の状態を定期的にチェックし、虫歯や歯周病にならないための処置を行います。虫歯リスクは個人差があるため、ブラッシング指導やフッ素塗布など一人ひとりに合わせた管理を行います。


歯垢(プラーク)は、唾液中のカルシウムと反応して石灰化した汚れの塊です。歯石は歯周病の大きな原因となるため、定期的な除去によって口腔トラブルの予防を目指します。


歯と歯ぐきの間にある歯周ポケットは、深さが2mm以下であれば健康、4〜5mmで初期の歯周病、6mm以上で中度〜重度の歯周病と判断されます。


セルフケアだけでは磨き残しを完全に防ぐことは難しいため、歯科医院での定期ケアでお口の中の健康を維持することが大切です。


予防歯科とクリーニングの違い

クリーニングは歯石や着色汚れを除去し、虫歯や歯周病を予防することを目的としています。これに対して、予防歯科は単なる歯の清掃にとどまらず、口腔内全体を健康に保つための管理という位置づけです。


クリーニング自体も予防歯科の重要な要素のひとつであり、両者は対立するものではありません。歯の状態や生活習慣を踏まえたリスク評価を行い、ブラッシング指導や再発防止のためのアドバイスまで含めて総合的にサポートします。


クリーニングを含めた包括的な管理が予防歯科と考えると理解しやすいでしょう。


予防歯科のメリット


予防歯科のメリットには次のものがあります。


  • 虫歯や歯周病のリスクを軽減できる
  • 歯の寿命を延ばせる
  • 将来的な歯科治療の費用を抑えられる
  • 全身の健康維持に役立つ


それぞれのメリットを詳しく解説します。


虫歯や歯周病のリスクを軽減できる

予防歯科では、虫歯や歯周病を早期に発見することを目指します。定期的な口腔内チェックによって初期虫歯や歯周病の見逃しを防ぎ、重症化する前に対処することが可能です。


プラークや歯石を除去する定期メンテナンスは、虫歯菌や歯周病菌の温床を減らすことにつながります。歯石は一度付着すると歯磨きでは落とせないため、歯科医院での定期的なスケーリングが重要です。


また、個々の口腔環境に合わせたセルフケア指導を受けることで、虫歯や歯周病になりにくい状態を維持できるメリットもあります。


歯の寿命を延ばせる

虫歯は治療を重ねるたびに少しずつ削られ、歯そのものの寿命が縮んでいきます。詰め物や被せ物をしても、治療前の天然歯の状態を完全に復元できるわけではありません。


予防歯科では、大がかりな治療が必要になる前に対応できるため、歯を削る量を最小限に抑えられます。虫歯治療の回数を減らすことで歯の寿命が延び、自分の歯で噛み、食事や会話を楽しめる時間も長くなるのです。


東北大学の研究では、歯が20本以上残っている高齢者は健康寿命が92日長く、要介護期間が55日短いという結果が報告されています。歯の健康は口の中だけの問題ではなく、将来のQOL(生活の質)にも深く関わっていることが示されています。


参考:東北大学「歯が20本以上の高齢者 健康寿命92日長く、要介護55日短い」


将来的な歯科治療の費用を抑えられる

虫歯や歯周病が重症化すると、治療は長期化しやすく、費用や通院の負担も大きくなります。歯の神経を取り除いたり、ブリッジや入れ歯などの補綴治療が必要になると、経済的な負担だけでなく通院回数も増えがちです。


クリーニングやフッ素塗布などで定期的にケアをしていると、虫歯ができても比較的軽い処置で済むケースが多く、大がかりな治療を回避できる可能性があります。


定期的に通院すること自体を手間に感じても、長期的に見ると医療費の抑制につながる点は予防歯科の大きなメリットだといえます。


全身の健康維持に役立つ

お口の中の健康は、全身の健康とも密接に関係しています。歯周病菌は誤嚥性肺炎や糖尿病の悪化、心血管疾患のリスク上昇など、さまざまな全身疾患との関連が指摘されています。


予防歯科によって口腔内を清潔に保つことは、こうしたリスクを低減する一助となります。健康リスクが高まる高齢期は特に、お口の健康を守ることが体の健康を守ることにつながるという視点で定期ケアを受けることが重要です。


予防歯科のデメリット


予防歯科にはさまざまなメリットがありますが、デメリットとも捉えられる側面もあります。


  • 通院の時間や手間がかかる
  • 知覚過敏のリスクがある


ここからはそれぞれのデメリットをどう解消していくかもあわせて解説します。


通院の時間や手間がかかる

予防歯科は症状がなくても定期的に通院する必要があり、虫歯がなければ歯科医院に行く必要はないと考える方にとって予約の手間や通院時間が大きな負担になります。


症状がないのに通院するのは確かに面倒ですが、特に問題がなければ通院は1回で済みます。虫歯ができてから何度も通うことを考えると、一度で済む方が手間は少ないはずです。


さらに、予防歯科を意識するようになると、定期チェックで指摘されないよう丁寧なセルフケアを行おうとする気持ちの変化も生まれます。


始めるまでは億劫ですが、通い始めると歯を大切にしようとする気持ちが芽生えるのは決して悪いことではないと考えたいものです。


知覚過敏のリスクがある

歯石除去やクリーニングを行った後、一時的に歯がしみる知覚過敏の症状がみられることがあります。これは、歯石が除去されることで歯の表面や歯根が刺激を受けやすくなるためです。


歯がしみる症状は、数日から数週間程度で自然に改善するケースがほとんどであり、その後ずっと痛むことはありません。症状が気になる場合は、知覚過敏用の歯磨き粉を使用したり歯科医師に相談することで対処が可能です。


予防歯科の理想的な通院頻度


予防歯科の通院頻度は3〜6ヶ月に1回が目安とされています。


虫歯や歯周病のリスクは、歯並びや唾液の量などの体質的要因、過去の治療歴、生活習慣などによって大きく異なります。虫歯になりやすい方は3ヶ月に1回の管理が推奨されますが、お口の中の状態が安定していれば6ヶ月に1回で十分なケースもあります。


予防歯科の通院頻度は、口腔環境を都度確認しながら歯科医師と相談しながら決めることが大切です。予防歯科のメリットを実感できるよう、無理のないペースで継続しましょう。


予防歯科の費用と保険適用について


予防歯科の費用は、口腔内検査・歯石除去・フッ素塗布などを含めて3,000〜5,000円程度が一般的な相場です。※保険診療3割負担の場合


虫歯や歯周病と診断され、治療や管理の一環として行われる処置は保険が適用されるケースが多いです。


予防歯科に力を入れている歯科医院では、自費診療による予防歯科メニューを用意していることもあります。新しい機器を導入していたり、時間をかけたリスク評価や生活指導が含まれていると費用は数万円になることもあります。


予防歯科のかかりつけ院を探す際は、通院のしやすさだけでなく、予防歯科の充実度や費用も含めて信頼できる歯科医院を選ぶことが大切です。


まとめ


予防歯科は、虫歯や歯周病を未然に防ぎ、歯の健康を長く保つための歯科医療です。歯の寿命を延ばすことは、体の寿命そのものを延ばし、将来的な治療負担や医療費を抑えることにもつながります。


歯医者は「痛くなってから通う場所」から「悪くならないために通う場所」へ。予防歯科を上手に活用し、いつまでも健康でいられるようにしたいですね。


けいおう橋本駅歯科室では、いつでも通える歯科医院を目指し、きめ細やかで丁寧な診療を心がけています。土日祝日も診療しており、お忙しい方も通いやすい体制を整えています。


「予防歯科に興味がある」「通いやすい歯医者を探したい」という方は、当院までお気軽にお問い合わせください。


けいおう橋本駅歯科室 院長

石川 典弘


患者様が安心して治療を受けられるよう、丁寧な説明ときめ細かなコミュニケーションを大切にした診療を行っています。「素敵な笑顔で生活してほしい」という思いのもと、平日21時まで・土日祝日も診療する体制を整え、幅広い患者様のお口の健康をサポートいたします。


経歴


  • 1992年:鶴見大学歯学部 卒業
  • 1992年~2002年:東京都内の歯科医院 勤務
  • 2003年:けいおう橋本駅歯科室 開院、現在に至る
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